Pt(白金)めっき-4Pt (platinum) plating -4

前回は白金の使用用途の具体例をご説明しました。
今回は白金電極でどのような反応が行われているのかについて触れてみたいと思います。

実際のめっき処理において、めっき槽内で進行する電極反応は、アノード(陽極)の電極表面で起こっています。アノードでは、電子が電極から系外へ引き抜かれ、酸化反応が進みます。

この酸化反応では、水の電解が行われ、その時の酸素発生においては次のような反応が行われています。

酸性環境では
 2H2O→O2+4H++4e

中性・塩基性環境では
 4OH→O2+2H2O+4e

白金はこの反応の活性化エネルギーを低下させ、酸素の発生を効率化する特性があります。

白金は、酸素発生反応における触媒活性が高いことで知られています。その理由として、 白金の表面は、反応中間体(例えばOH⁻やO₂分子)を適度に吸着するため、反応経路の活性化エネルギーを低下させます。また、 白金は優れた電気伝導性を持つため、電子の移動が効率化され、電流効率が向上するのです。

反応中間体とは、化学反応の進行中に一時的に生成される物質です。めっきプロセスや電気化学反応においては、これらの中間体が電極表面で発生し、次の反応ステップに進む際に重要な役割を果たしています。

めっき処理中の白金電極表面での反応は、次のようになっています。

  • ・ 反応物であるイオンが電極表面に吸着する。
  • ・ 吸着した物質が反応を受け、中間体が形成される。
  • ・ 中間体がさらに反応し、O₂のように最終生成物が生成して脱離する。
  • ・ 反応サイクルが完了し、電極表面が再び新たなOH⁻を吸着する準備が整う。

 

白金電極以外にも、酸化イリジウム電極や酸化ルテニウム電極もあり、いずれも酸素発生反応の触媒として優れており、白金と同様に活性化エネルギーを低下させる能力を持っています。

白金は、めっき処理において欠かせない存在であり、高品質なめっきを実現するためであったり、高付加価値の皮膜形成やプロセスの安定化を実現することに貢献しているのです。今後、白金の活用は、めっき技術のさらなる発展を支える金属であると思います。

白金についていかがだったでしょうか? 白金が選ばれる理由について少し理解いただけたら嬉しいです。

 

 

 

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